Japanese
English
特集 肉芽腫症
両下腿の潰瘍型皮膚サルコイドーシスの1例
Ulcerative Sarcoidosis in Both Lower Legs
鎗山 あずさ
1,2
,
西口 麻奈
2
,
山本 有紀
2
,
米井 希
1
Azusa YARIYAMA
1,2
,
Mana NISHIGUCHI
2
,
Yuki YAMAMOTO
2
,
Nozomi YONEI
1
1公立那賀病院,皮膚科(主任:米井 希科長)
2和歌山県立医科大学,皮膚科学教室
キーワード:
サルコイドーシス
,
下腿潰瘍
,
潰瘍型皮膚サルコイドーシス
,
局所陰圧閉鎖療法
Keyword:
サルコイドーシス
,
下腿潰瘍
,
潰瘍型皮膚サルコイドーシス
,
局所陰圧閉鎖療法
pp.1267-1271
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002118
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80歳代,女性。初診の11年前に肺および皮下型皮膚サルコイドーシス,初診の3年前に心サルコイドーシスを発症した。初診の約1カ月前に外傷を契機に両下腿潰瘍を生じた。皮膚生検では真皮から脂肪組織の一部に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認め,潰瘍型皮膚サルコイドーシスと診断した。ステロイド外用と局所皮下注射では難治で,ステロイド内服,局所陰圧閉鎖療法,分層植皮術により上皮化した。皮膚サルコイドーシスのなかでも,潰瘍型はまれな病型であるが,難治性皮膚潰瘍では鑑別に入れる必要がある。また自験例のように,サルコイドーシス発症から10年以上経過して皮膚病変が新生することがあり,長期の全身的診察が重要である。
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