Japanese
English
症例
偽カポジ肉腫と診断した下腿潰瘍の1例
Leg ulcers diagnosed as pseudo-Kaposi sarcoma
熊谷 智代
1
,
石川 昌一
1
,
時岡 一幸
1
,
市岡 滋
1
,
佐々木 惇
2
Tomoyo KUMAGAI
1
,
Shoichi ISHIKAWA
1
,
Kazuyuki TOKIOKA
1
,
Shigeru ICHIOKA
1
,
Atsushi SASAKI
2
1埼玉医科大学病院,形成外科・美容外科(主任:市岡 滋教授)
2同,中央病理診断部
キーワード:
偽カポジ肉腫
,
下肢潰瘍
,
局所陰圧閉鎖療法
,
植皮
Keyword:
偽カポジ肉腫
,
下肢潰瘍
,
局所陰圧閉鎖療法
,
植皮
pp.1843-1846
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003586
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72歳,男性。慢性腎不全で血液透析加療中であった。3週間前に左下腿に紅斑が2カ所出現し,自ら掻破したところ中心部の皮膚が壊死し当科を受診した。病理組織学的に,真皮の線維化と小血管の巣状増生,内皮細胞の腫大,赤血球の血管外漏出を認めた。その後周囲の皮膚に新たに暗赤色斑が出現し,皮膚壊死は脱落して潰瘍化した。組織学的所見,臨床所見より偽カポジ肉腫と診断し,圧迫療法を試みたが,疼痛の訴えが強く困難であった。外科的加療の方針とし,病変をデブリードマンし,局所陰圧閉鎖療法で良好な肉芽形成を得た後に植皮術を施行し治癒した。このような外科的加療は,偽カポジ肉腫の有用な治療のひとつであると考えられた。
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