Japanese
English
症例
葉状白斑にシロリムス外用が有効であった結節性硬化症の1例
Tuberous Sclerosis Complex in which Topical Sirolimus was Effective for Hypomelanotic Macule
内田 理美
1
,
高間 寛之
1,2
,
渡辺 大輔
1
Rimi UCHIDA
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1,2
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学病院,皮膚科(主任:渡辺大輔教授)
2名古屋大学大学院医学系研究科,皮膚科学教室
キーワード:
結節性硬化症
,
葉状白斑
,
シロリムス外用
Keyword:
結節性硬化症
,
葉状白斑
,
シロリムス外用
pp.1211-1214
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002094
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6カ月,男児。生下時より両下肢に白斑を認め,徐々に拡大,他の部位にも小型の白斑が出現するようになり当科を受診した。顔面,躯幹,四肢に境界明瞭な不正形な脱色素斑が散在していた。結節性硬化症(tuberous sclerosis complex;TSC)を強く疑い小児科とともにフォローを開始し,生後10カ月の頭部MRIで脳室内および皮質結節を認めた。1歳の時点で右下腿の白斑にのみ0.2%シロリムス外用を開始した。外用開始後から徐々に脱色素斑は不鮮明になり,外用3カ月後にはほぼ消退した。外用開始から14カ月後の現在も特に増悪なく経過している。シロリムス外用剤はTSCの皮膚病変に対して安全性の高い治療薬であり,露出部に出現する場合はQOLの障害が強いため積極的に外用すべきであると考える。
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