Japanese
English
症例
経過中に有棘細胞癌とBowen病を合併した播種状表在性汗孔角化症の1例
Squamous Cell Carcinoma and Bowen’s Disease Arising on Disseminated Superficial Porokeratosis
関根 史織
1
,
尾山 徳孝
1
,
長谷川 稔
1
Shiori SEKINE
1
,
Noritaka OYAMA
1
,
Minoru HASEGAWA
1
1福井大学医学部環境運動医学講座,皮膚科学(主任:長谷川稔教授)
キーワード:
disseminated superficial porokeratosis
,
Bowen病
,
播種状表在性汗孔角化症
,
有棘細胞癌
,
エトレチナート
Keyword:
disseminated superficial porokeratosis
,
Bowen病
,
播種状表在性汗孔角化症
,
有棘細胞癌
,
エトレチナート
pp.1200-1204
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002091
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79歳,男性。半年前より顔面に辺縁が軽度隆起する爪甲大までの褐色斑が出現し,体幹・四肢に多発してきた。生検病理組織で錯角化円柱を認め,臨床所見より播種状表在性汗孔角化症と診断した。ステロイドとビタミンD3の外用療法で加療中,異なる時期に右頰部と左前胸部の皮疹が急激に増大した。組織学的にそれぞれ有棘細胞癌とBowen病であり,単純切除術を施行した。全身検索で転移はなく,汗孔角化症に対する外用療法のみで経過観察中である。本症の皮疹部に悪性腫瘍を合併した例は,本邦で1973年から自験例を含めて33例が報告され,露光部に比べて非露光部での合併例が多かった。部位を問わず出現する二次性発癌に留意する必要がある。
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