Japanese
English
症例
Bowen病を合併した表在播種型汗孔角化症の1例
Bowen’s disease arising from disseminated superficial porokeratosis
長尾 映里
1
,
三津山 信治
1
,
樋口 哲也
1
Eri NAGAO
1
,
Shinji MITSUYAMA
1
,
Tetsuya HIGUCHI
1
1東邦大学医療センター佐倉病院,皮膚科(主任:樋口哲也教授)
キーワード:
汗孔角化症
,
Bowen病
,
p16INK4a
Keyword:
汗孔角化症
,
Bowen病
,
p16INK4a
pp.231-234
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003102
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88歳,男性。30歳頃から出現した全身の皮疹で,近医にて汗孔角化症と診断された。初診9カ月前から自覚した前胸部の結節,左中指のびらんで当科を紹介受診した。初診時,頭部を含む全身に播種性に環状隆起を示す角化性褐色斑が散在,前胸部に浮腫状紫紅色結節,左中指にびらん性紅色局面を認め,前胸部,左中指は全切除したところ,どちらもBowen病の診断であった。汗孔角化症の特徴として有棘細胞癌への悪性転化が示唆されており,腫瘍細胞内で癌抑制遺伝子であるp16INK4aの発現の関与が報告されている。今回切除した2カ所のBowen病病変部でもp16INK4a陽性であった。汗孔角化症から発生したBowen病では,p16INK4aが発現し,病態に関与している可能性があると考えられた。
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