Japanese
English
症例
慢性に経過した播種状円板状エリテマトーデス型皮疹に有棘細胞癌を合併した1例
Chronic widespread discoid lupus erythematosus complicated by squamous cell carcinoma
中島 真以
1
,
加藤 裕史
2
,
的屋 真美
3
,
森田 明理
2
Mai NAKASHIMA
1
,
Hiroshi KATO
2
,
Mami MATOYA
3
,
Akimichi MORITA
2
1名古屋市立大学医学部附属みどり市民病院,皮膚科
2名古屋市立大学,加齢・環境皮膚科学(主任:森田明理教授)
3豊川市民病院,皮膚科
キーワード:
慢性
,
円板状エリテマトーデス
,
DLE
,
有棘細胞癌
Keyword:
慢性
,
円板状エリテマトーデス
,
DLE
,
有棘細胞癌
pp.1699-1702
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004208
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60歳,男性。初診の約20年前より全身に萎縮局面が出現した。近医にて扁平苔癬の診断で経過観察とされていたが,皮疹は徐々に増悪し,右手背の萎縮局面に隆起性病変が出現してきた。同部より皮膚生検を施行したところ,辺縁には表皮萎縮と角栓の存在がみられ,腫瘍部では角化傾向のある異型細胞が真皮へ浸潤している像がみられたことから,播種状円板状エリテマトーデス型皮疹に高分化型有棘細胞癌を合併したものと診断された。明らかな遠隔転移を認めず,右手背の腫瘍および萎縮局面から6mmマージンで切除し,全層植皮で再建を行った。円板状エリテマトーデス型皮疹は有棘細胞癌の発生母地となるため,紫外線対策および外用薬などによる皮疹のコントロールが重要である。
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