Japanese
English
症例報告
Bowen病様変化を伴った汗孔角化症の1例
A Case of Porokeratosis with Bowenoid Change
和泉 達也
1
,
菊池 新
1
,
天野 佳子
1
,
宮川 俊一
1
,
多島 新吾
1
Tatsuya IZUMI
1
,
Arata KIKUCHI
1
,
Yoshiko AMANO
1
,
Shunichi MIYAKAWA
1
,
Shingo TAJIMA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
Bowen病
,
汗孔角化症
,
蜂窩織炎
Keyword:
Bowen病
,
汗孔角化症
,
蜂窩織炎
pp.519-522
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900393
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68歳,男.約30年前より躯幹全域,下肢に播種状に散在する直径1cm程度の環状褐色角化性病変を認めた.下背部の蜂窩織炎を併発した後,隣接する角化性皮疹が拡大してきたため,同部を切除した.組織学的には,角質増生,不全角化,cornoidlamellaを認め,汗孔角化症の像であり,一部にBowen病様の所見がみられた.汗孔角化症は,最近では前癌病変としてとらえられており,本例でも悪性化の誘因として,蜂窩織炎という強い炎症反応が考えられた.本症例についての考察とともに,現在までの内外の汗孔角化症の悪性化の報告例をまとめ,若干の検討を加えた.
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