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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019
2.皮膚疾患の病態
爪部有棘細胞癌/Bowen病におけるヒト乳頭腫ウイルスの検出
Detection of human papillomavirus in nail squamous cell carcinoma/Bowen's disease
清水 晶
1
Akira SHIMIZU
1
1群馬大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Gunma Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
ヒト乳頭腫ウイルス
,
Bowen病
,
有棘細胞癌
,
PCR
Keyword:
ヒト乳頭腫ウイルス
,
Bowen病
,
有棘細胞癌
,
PCR
pp.45-47
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205702
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summary
ヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus:HPV)感染が関連する癌としては子宮頸癌をはじめ,陰茎癌,肛門癌,中咽頭癌などが知られている.爪部有棘細胞癌/Bowen病もHPV感染に起因するが,十分には認識されていない.今回われわれは自験例と既報告HPV関連爪部有棘細胞癌136例を集計した.患者平均年齢は52.2歳,男女比は2.5:1であった.右1〜3指,左3指に好発し,臨床的には爪母周囲に生じ,爪周囲型と爪下/爪甲線条型に分けられた.HPVのDNA型のほとんどは粘膜型ハイリスクであり,HPV16型が約半数を占めるが特にBowen病では多様性がみられた.患者およびパートナーではHPV関連病変が多く,爪有棘細胞癌/Bowen病はハイリスクHPVのリザーバーおよび性感染症としての認識が必要であると思われた.
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