Japanese
English
症例
Schnitzler症候群の1例
Schnitzler’s Syndrome
白木 絵莉菜
1
,
大塚 晴彦
1
,
皿山 泰子
1
,
大西 貴久
2
,
小坂 博志
3
Erina SHIRAKI
1
,
Haruhiko OTSUKA
1
,
Yasuko SARAYAMA
1
,
Takahisa ONISHI
2
,
Hiroshi KOSAKA
3
1神戸労災病院,皮膚科(主任:皿山泰子部長)
2同,総合内科
3神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科
キーワード:
Schnitzler症候群
,
蕁麻疹様血管炎
,
自己炎症症候群
Keyword:
Schnitzler症候群
,
蕁麻疹様血管炎
,
自己炎症症候群
pp.1195-1199
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002090
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79歳,男性。2015年10月より体幹・四肢に浮腫性紅斑が出現した。皮膚生検でleukocytoclastic vasculitisを認め,臨床症状と併せて蕁麻疹様血管炎と診断した。ステロイド全身投与やジアフェニルスルホンの内服を行っていたが,再燃寛解を繰り返していた。2018年8月に発熱を伴い,蕁麻疹様の皮疹が再燃した。血液検査では炎症反応上昇を認めたが,自己免疫疾患を疑うような自己抗体の出現はなかった。悪性腫瘍や血液疾患の合併はなく,IgM-κ型が増加していたため,Schnitzler症候群と診断した。自験例は初診時にIgMの異常はなかったが,3年の経過でIgMが異常高値を呈するようになった。難治の蕁麻疹様血管炎では,Schnitzler症候群を念頭に置き,定期的にIgMやIgGを測定する必要があると考えた。
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