Japanese
English
原著
播種状汗孔角化症の臨床分類—播種状表在性斑状汗孔角化症の提唱
Clinical Classification of Disseminated Porokeratoses;A Proposal of a New Clinical Variety “Disseminated Superficial Macular Porokeratosis”
三橋 善比古
1
,
橋本 功
1
,
今泉 孝
1
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Isao HASHIMOTO
1
,
Takashi IMAIZUMI
1
1弘前大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
汗孔角化症
,
播種状表在性斑状汗孔角化症
Keyword:
汗孔角化症
,
播種状表在性斑状汗孔角化症
pp.771-777
発行日 1990年7月1日
Published Date 1990/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900145
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6例の播種状汗孔角化症を報告した.すべて表在型で,組織学的にcornoidlamellaあるいはその初期像がみられた.1例は皮疹が露光部に限局しており,Cher-noskyらのdisseminated superficial actinic porokeratosis(DSAP)と考えられたが,残りの5例は手掌,足底以外のほぼ全身に皮疹がみられ,露光部への偏在傾向は示さなかった.完成した皮疹の形態はDSAPに似ているが,初発疹はDSAPでは毛孔性苔癬に似た角化性丘疹であるのに対し,これらの症例では環状の色素斑であった.このように,これら5例はDSAPとは異なるので,これまでに記載された他の播種状に生じる表在性汗孔角化症との異同を考察したところ,いずれにも合致しなかった.そこでこのような型を,播種状表在性斑状汗孔角化症(disseminated superficial macularporokeratosis)と呼んで,分けて記載しておくことを提唱した.
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