Japanese
English
症例
Hirschsprung病根治術後に潰瘍性大腸炎を発症し壊疽性膿皮症を合併した1例
Pyoderma Gangrenosum Associated with Ulcerative Colitis Occurring After a Curative Operation for Hirschsprung Disease
中西 麻理
1
,
和田 誠
1
,
梅田 真希
1
,
長野 翠
1
,
片岡 悠紀子
1
,
内藤 裕二
2
,
高木 智久
2
,
内山 和彦
2
,
加藤 則人
1
Mari NAKANISHI
1
,
Makoto WADA
1
,
Maki UMEDA
1
,
Midori NAGANO
1
,
Yukiko KATAOKA
1
,
Yuji NAITO
2
,
Tomohisa TAKAGI
2
,
Kazuhiko UCHIYAMA
2
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科,皮膚科学(主任:加藤則人教授)
2京都府立医科大学大学院医学研究科,消化器内科学(主任:伊藤義人教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
ヒルシュスプルング病関連腸炎
,
自己炎症性疾患
,
マクロファージ
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
ヒルシュスプルング病関連腸炎
,
自己炎症性疾患
,
マクロファージ
pp.615-619
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001937
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56歳,女性。既往にHirschsprung病とHirschsprung病関連腸炎があり,長年腸炎を繰り返していた。初診の2週間前から抗菌薬で改善しない下痢が出現し,10日前からは右下肢に有痛性の黒色結節が出現し急速に拡大した。初診時,辺縁に暗紫色の堤防状隆起を伴う30mm大の潰瘍を認め,その周囲に有痛性紅斑を伴っていた。8日後の再診時,潰瘍は17cmに拡大していた。内視鏡検査と病理検査で潰瘍性大腸炎に合併した壊疽性膿皮症と診断し,ステロイド内服でいずれも改善した。Hirschsprung病では,炎症性腸疾患や関連腸炎を合併することがあり,自験例は潰瘍性大腸炎に合併した壊疽性膿皮症と診断した。Hirschsprung病で腸炎を繰り返す場合には,壊疽性膿皮症が合併する可能性を認識しておく必要があると考えた。
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