Japanese
English
症例
長期の光線治療後に有棘細胞癌が発生した尋常性乾癬の1例
Squamous Cell Carcinoma Arising after Long-term Phototherapy for Psoriasis Vulgaris
高橋 実か
1
,
北村 英夫
1
,
原田 研
1
Mika TAKAHASHI
1
,
Hideo KITAMURA
1
,
Ken HARADA
1
1青森県立中央病院,皮膚科(主任:原田 研部長)
キーワード:
尋常性乾癬
,
光線治療
,
PUVA
,
有棘細胞癌
,
生物学的製剤
Keyword:
尋常性乾癬
,
光線治療
,
PUVA
,
有棘細胞癌
,
生物学的製剤
pp.621-624
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001938
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70歳,男性。26歳時に尋常性乾癬を発症し,ソラレン(psoralen)と紫外線A波(ultraviolet A)の併用を主体とする光線治療を長期間にわたって受けていた。2017年5月からウステキヌマブを開始し,全身の皮疹はほぼ消退していた。2018年7月下旬,左下腿に鶏卵大の乾癬局面と,その中央付近に角化性丘疹が出現した。左下腿の病変は外用に抵抗し,丘疹は増大した。2018年11月下旬,生検にて丘疹を高分化型有棘細胞癌と診断した。癌の切除後,周囲の乾癬は速やかに軽快した。長期の光線療法後の乾癬患者においては,皮膚癌の発生リスクを念頭に置き,特に生物学的製剤を導入後は,皮疹の変化に十分に注意する必要がある。
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