Japanese
English
症例
座位で睡眠をとる高齢女性にみられたうっ滞性症候群の2例
Stasis Syndrome Seen in Two Elderly Women Who Habitually Take Sleep in Sitting Position
岡本 奈都子
1
,
臼居 駿也
1
,
小亀 敏明
1
,
林 雄二郎
2
,
十一 英子
1
Natsuko OKAMOTO
1
,
Shunya USUI
1
,
Toshiaki KOGAME
1
,
Yujiro HAYASHI
2
,
Eiko TOICHI
1
1国立病院機構京都医療センター,皮膚科(主任:十一英子医長)
2医療法人はやし皮フ科クリニック,尼崎市(主任:林雄二郎院長)
キーワード:
うっ滞性症候群
,
座位
,
高齢女性
Keyword:
うっ滞性症候群
,
座位
,
高齢女性
pp.611-614
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001936
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症例1,2ともに70歳代,女性。下腿の発赤・腫脹を主訴に受診した。症例1:びらんもあり接触皮膚炎を疑ってパッチテストを施行した。陽性の薬剤の使用を避けて入院加療し一旦改善したが退院後再燃した。症例2:蜂巣炎が疑われ抗菌薬を投与されたが改善せず紹介受診した。詳細に問診したところ,2例とも臥位からの起き上がりにくさや腰痛のため座位で睡眠をとっていることが判明した。うっ滞性症候群と診断し,下肢挙上の必要性を説明し治療したところ軽快した。うっ滞性症候群を疑ったときは就寝中の姿勢も確認することが重要である。それとともに座位で寝ることがうっ滞性症候群の原因になることを本人や周囲の人に認識してもらう必要があると考えた。
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