Japanese
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特集 間葉系腫瘍
エトポシド内服が奏効した古典型カポジ肉腫の1例
Classic Kaposi’s Sarcoma Successfully Treated with Oral Etoposide
松本 桂
1
,
袋 幸平
1
,
高松 法子
1
,
泉 佳菜子
1
,
中村 和子
1
,
浅井 俊弥
2
,
蒲原 毅
1
Katsura MATSUMOTO
1
,
Kohei FUKURO
1
,
Noriko TAKAMATSU
1
,
Kanako IZUMI
1
,
Kazuko NAKAMURA
1
,
Toshiya ASAI
2
,
Takeshi KAMBARA
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター,皮膚科(主任:蒲原 毅部長)
2浅井皮膚科クリニック,院長,横浜市
キーワード:
古典型カポジ肉腫
,
エトポシド
Keyword:
古典型カポジ肉腫
,
エトポシド
pp.561-564
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001924
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74歳,日本人男性。10年前から四肢を主体に赤紫色斑が出現し,徐々に増数,結節となった。病理組織像で真皮内に血管の増生と,その一部で染色体が濃染し腫大した核を有する内皮細胞がみられ,血管の内皮細胞でヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)が陽性であった。HIV感染がなく免疫抑制剤の使用がなかったことから古典型カポジ肉腫と診断した。進行が緩徐で病変が皮膚に限局していたことからエトポシド(ラステット®)内服による治療を選択し部分奏効が得られた。古典型カポジ肉腫は高齢者に多くみられ症状の進行が緩徐であるため,化学療法が必要な症例において副作用の少ないエトポシド内服は治療の選択肢のひとつになると考える。
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