Japanese
English
症例
先天性巨大色素性母斑に生じた悪性黒色腫の1例
Malignant Melanoma Arising within a Giant Congenital Melanocytic Nevus
益川 恵那
1
,
中井 康雄
1
,
波部 幸司
1
,
山中 恵一
1
Ena MASUKAWA
1
,
Yasuo NAKAI
1
,
Koji HABE
1
,
Keiichi YAMANAKA
1
1三重大学医学部附属病院,皮膚科(主任:山中恵一教授)
キーワード:
悪性黒色腫
,
先天性巨大色素性母斑
Keyword:
悪性黒色腫
,
先天性巨大色素性母斑
pp.221-224
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001808
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
59歳,男性。先天性巨大色素性母斑があり,小児期より左側腹部に結節が生じた。40歳代より増大傾向を示し,初診1カ月前より出血を伴うため精査加療目的に当科を紹介受診した。切除生検にて悪性黒色腫と診断し,局所拡大切除とセンチネルリンパ節生検を施行した。リンパ節転移はなくStage Ⅱcと診断した。根治切除後5年6カ月現在,再発転移を認めていない。先天性巨大色素性母斑が悪性黒色腫の発生母地となり得ることはよく知られている。先天性巨大色素性母斑には,proliferative noduleが生じ,悪性黒色腫と鑑別が困難な場合がある。Proliferative noduleは良性の皮下腫瘍であり,悪性黒色腫に準じた対応を行うと過剰処置となるため,病理学的評価,診断を行うことが重要である。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.