Japanese
English
症例
瘻孔造影が診断に有用であった大腿ヘルニア穿孔より発症した外陰部ガス壊疽の1例
Genital Gas Gangrene Caused by Perforation of Femoral Hernia Diagnosed by Fistulography
福島 英彦
1
,
沼田 茂樹
1
,
岩田 洋平
1
,
杉浦 一充
1
Hidehiko FUKUSHIMA
1
,
Shigeki NUMATA
1
,
Yohei IWATA
1
,
Kazumitsu SUGIURA
1
1藤田医科大学医学部,皮膚科学講座(主任:杉浦一充教授)
キーワード:
ガス壊疽
,
壊死性軟部組織感染症
,
大腿ヘルニア
,
瘻孔造影
Keyword:
ガス壊疽
,
壊死性軟部組織感染症
,
大腿ヘルニア
,
瘻孔造影
pp.225-228
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001809
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79歳,女性。右鼠径部の発赤・腫脹を主訴に救急外来を受診した。腹部単純CTで右鼠径から右大陰唇にかけて皮下にガス像を伴う液体貯留が確認されたため,外陰部ガス壊疽と診断し,緊急でデブリードマンを施行した。術後13日目より右鼠径部から持続的な排液を認めたため,腹部単純CTや腹部超音波検査を行ったが診断には至らず,右鼠径部より瘻孔造影を施行し,腸管皮膚瘻と診断した。1年前の腹部単純CTで同部位に大腿ヘルニアを認めたことから,大腿ヘルニア嵌頓より腸管穿孔を引き起こしガス壊疽に至ったと考えた。まれではあるが腸管の嵌頓から腸管皮膚瘻が生じ,壊死性軟部組織感染症を引き起こすことがあり,その診断に瘻孔造影が有用である。
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