Japanese
English
症例報告
先天性母斑上に生じ,黒色腫関連性白斑を伴った悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma occurring on a congenital nevus and melanoma-associated hypopigmentation
早川 祐子
1
,
石地 尚興
1
,
上出 良一
1
,
新村 眞人
1
,
牧野 弘和
2
Yuko HAYAKAWA
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
,
Michihito NIIMURA
1
,
Hirokazu MAKINO
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2津田沼皮膚科
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
2Tudanuma Dermatologic Clinic
キーワード:
悪性黒色腫
,
先天性母斑
,
黒色腫関連性白斑
Keyword:
悪性黒色腫
,
先天性母斑
,
黒色腫関連性白斑
pp.981-984
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903746
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62歳,女性.生下時より右大腿外側面に黒褐色斑が存在していた.1996年頃より黒褐色斑の中心に黒色腫瘤が出現し,同時期より黒褐色斑の色調が灰褐色調となってきた.1998年,黒色腫瘤より出血を認め,当科を受診した.先天性母斑上に生じた悪性黒色腫と診断し,黒色腫瘤より3cm離し灰褐色斑を含めて切除し,同時に右鼠径リンパ節郭清術を施行した.病理組織所見は灰褐色斑部では真皮内に母斑細胞の集簇を,腫瘤部では異型メラノサイトの胞巣状増殖を認めた.HMB−45染色では異型メラノサイトのみ陽性,S—100染色では母斑細胞と異型メラノサイトの両者で陽性であった.病期はstageII(PT3aM0N0).Feron DAV 2クール目の化学療法後より眼囲,背部に鶏卵大までの白斑が出現し,黒色腫関連性白斑と診断した.蛍光抗体直接法,間接法による抗メラノサイト抗体,抗メラニン抗体の検索を行ったが,すべて陰性であった.
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