Japanese
English
症例
ソラフェニブ投与中に下肢に生じた壊疽性膿皮症様皮膚障害の1例
Pyoderma Gangrenosum-like Skin Reaction Arising on the Legs of a Patient Under Sorafenib Treatment
羽賀 直哉
1
,
保科 大地
1
,
古屋 和彦
1
,
外丸 詩野
2,3
,
笹木 有佑
4
Naoya HAGA
1
,
Daichi HOSHINA
1
,
Kazuhiko FURUYA
1
,
Utano TOMARU
2,3
,
Yusuke SASAKI
4
1函館中央病院,皮膚科(主任:保科大地科長)
2同,病理診断科
3北海道大学大学院医学研究科,病理学講座,分子病理学分野
4函館中央病院,腫瘍内科
キーワード:
ソラフェニブ
,
皮膚障害
,
壊疽性膿皮症
Keyword:
ソラフェニブ
,
皮膚障害
,
壊疽性膿皮症
pp.1991-1994
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001720
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60歳,男性。約2カ月前から肝細胞癌に対してソラフェニブの投与が開始された。約2週前から左下肢に皮疹が出現してきたため,当科を受診した。初診時,左下肢に環状のびらん性紅斑が点在,ステロイド外用で治療したが改善せず,潰瘍となった。病理組織学的には好中球の稠密な浸潤があったが,血管炎の所見はなく,壊疽性膿皮症様の反応と考えた。ソラフェニブ中止後,皮疹は一部改善を認めたが,原病の増悪のため初診の2カ月後に永眠された。ソラフェニブはプロテインキナーゼ阻害薬の一種であり,手足症候群の報告が多い薬剤であるが,自験例のように壊疽性膿皮症様の皮膚障害を呈した症例は渉猟し得た限り報告されていない。
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