Japanese
English
症例
ステロイド外用とトラニラスト内服併用療法が奏効した肢端持続型丘疹性ムチン沈着症の1例
Acral Persistent Papular Mucinosis Successfully Treated with Tranilast and Topical Corticosteroid
諏訪 学
1
,
木庭 幸子
1
,
奥山 隆平
1
Manabu SUWA
1
,
Yukiko KINIWA
1
,
Ryuhei OKUYAMA
1
1信州大学医学部,皮膚科(主任:奥山隆平教授)
キーワード:
ムチン沈着症
,
acral persistent popular mucinosis
,
トラニラスト
Keyword:
ムチン沈着症
,
acral persistent popular mucinosis
,
トラニラスト
pp.1887-1890
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001687
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58歳,男性。基礎疾患なし。3年前から両前腕伸側に常色の小丘疹が多発し,消失することなく経過した。皮膚生検では,真皮浅層の線維芽細胞の増加と膠原線維間に軽度の解離があり,alcian blue染色で解離部が青染された。沈着していたムチンは,ヒアルロニダーゼ消化処理によりalcian blue染色の染色性が失われ,ヒアルロン酸であった。以上より,肢端持続型丘疹性ムチン沈着症と診断した。ステロイド外用を行ったが軽快しないため,トラニラスト内服を併用したところ,半年後には小型の丘疹が平坦化した。一般に本症の多くは治療抵抗性であるが,自験例はトラニラスト内服の有効性を示唆した。
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