Japanese
English
症例報告
トラニラストが有効であった汎発型環状肉芽腫の1例
A case of generalized granuloma annulare successfully treated with tranilast
小川 晃史
1
,
赤坂 俊英
2
Akifumi OGAWA
1
,
Toshihide AKASAKA
2
1恵み野病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Megumino Hospital
2Department of Dermatology, Iwate Medical University
キーワード:
汎発型環状肉芽腫
,
トラニラスト
,
細胞性免疫反応
,
液性免疫反応
Keyword:
汎発型環状肉芽腫
,
トラニラスト
,
細胞性免疫反応
,
液性免疫反応
pp.324-326
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902828
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79歳,男性の胃癌手術後の化学療法終了後に汎発型環状肉芽腫を発症し,約2か月のトラニラスト内服でほぼ完全に皮疹が消退した1例を報告した.組織学的には,表皮直下から真皮網状層上部にかけて膠原線維の変性した類壊死巣と,その周囲に多核巨細胞を含む組織球,リンパ球,一部で核破壊を伴う多核白血球の浸潤を認めた.環状肉芽腫の病因は現在まで不明であるが,自験例は環状肉芽腫発症に細胞性免疫反応と液性免疫反応の両者が関与する可能性があること,また,その治療におけるトラニラストの可能性を示唆する意味で興味深い症例と考えられた.
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