Japanese
English
症例報告
関節リウマチに伴った肢端持続型丘疹性ムチン沈着症の1例
A case of acral persistent papular mucinosis associated with rheumatoid arthritis
野崎 由生
1
,
内田 敬久
1
,
守屋 真希
1
,
池田 信昭
1
,
竹林 英理子
1
,
一山 伸一
1
,
津浦 幸夫
2
Yuu NOZAKI
1
,
Takahisa UCHIDA
1
,
Maki MORIYA
1
,
Nobuaki IKEDA
1
,
Eriko TAKEBAYASHI
1
,
Shinichi ICHIYAMA
1
,
Yukio TSUURA
2
1横須賀共済病院皮膚科
2横須賀共済病院病理科
1Division of Dermatology, Yokosuka Kyousai Hospital, Yokohama, Japan
2Division of Pathology, Yokosuka Kyousai Hospital,Yokosuka, Japan
キーワード:
acral persistent papular mucinosis
,
皮膚ムチン沈着症
Keyword:
acral persistent papular mucinosis
,
皮膚ムチン沈着症
pp.297-300
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204705
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要約 83歳,男性.既往に関節リウマチ,外傷による左小指基部の腱離断があり小指は弛緩性麻痺の状態であった.受診3か月前より自覚症状を欠く左小指基部伸側の小結節を自覚した.徐々に数が増加し範囲も拡大し,受診した.左手背から小指基部伸側および小指先端に集簇する小豆大までの常色の透見性のある小結節を認めた.皮膚生検にて真皮浅層に限局したヒアルロン酸主体のムチン沈着を認めた.甲状腺疾患の既往はなく,臨床像とあわせ肢端持続型丘疹性ムチン沈着症と診断した.本症の発症機序は不明とされるが,自験例では関節リウマチの既往があり,局所に機械的刺激が加わり,炎症性サイトカインが惹起され,ヒアルロン酸産生が亢進し,また,ヒアルロニダーゼ活性低下によりヒアルロン酸の分解が抑制されたことが発症に寄与していると推察した.
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