Japanese
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特集 4疾患からみる膠原病のいま
症例報告
3年間の寛解を経て再燃した抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-MDA5 Antibody-positive Dermatomyositis that Relapsed after Three-year Remission
伏田 奈津美
1
,
小林 忠弘
1
,
大石 京介
1
,
松下 貴史
1
,
濱口 儒人
1
,
竹原 和彦
1
Natsumi FUSHIDA
1
,
Tadahiro KOBAYASHI
1
,
Kyosuke OISHI
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚分子病態学(主任:竹原和彦教授)
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗MDA5抗体
,
間質性肺炎
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗MDA5抗体
,
間質性肺炎
pp.1813-1816
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001668
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64歳,女性。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に対して加療され,3年間寛解にあり[抗MDA5抗体価(ELISA)<10を維持],プレドニゾロン1mg/日で維持されていた。経過中に抗体価が84と上昇し,1カ月後に爪囲紅斑および肺の間質影が再燃した。プレドニゾロンを20mg/日に増量するとともにタクロリムス1.5mg/日を再開し,シクロホスファミドパルスを3クール,免疫グロブリン大量静注療法を3クール施行した。これらの治療強化にて抗体価は30まで低下し,皮疹および肺の間質影も消退した。このように抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎は長期間寛解にあっても再燃し得る。抗体価が疾患活動性と相関することが示唆されており,定期的な抗MDA5抗体価のモニタリングが病勢再燃の早期発見に有用である。
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