Japanese
English
症例報告
抗Mi-2抗体陽性皮膚筋炎の1例
A Japanese case of dermatomyositis with anti-Mi-2 antibody
小村 一浩
1
,
佐藤 伸一
1
,
濱口 儒人
1
,
森 俊典
1
,
藤井 秀孝
1
,
竹原 和彦
1
Kazuhiro KOMURA
1
,
Shinichi SATO
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Tosinori MORI
1
,
Hidetaka FUJII
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,The Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
抗Mi-2抗体
,
皮膚筋炎
,
間質性肺炎
Keyword:
抗Mi-2抗体
,
皮膚筋炎
,
間質性肺炎
pp.643-645
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100751
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36歳,男性.3か月前より倦怠感と顔面,体幹,四肢に紅斑が出現した.鼻翼に沿って分布する顔面紅斑,掻破性皮膚炎様の体幹の紅斑,爪上皮点状出血を伴う爪囲紅斑と筋原性酵素の上昇に加え抗Mi-2抗体が陽性であったことより,自験例を皮膚筋炎と診断した.抗Mi-2抗体は日本人の皮膚筋炎患者において頻度は少ないが特異的な自己抗体として知られる.その臨床像は,特徴的な皮膚症状を呈し,ステロイド内服が奏効し, 間質性肺炎の合併頻度は少ないとされる.一方,急速進行性の間質性肺炎を合併する皮膚筋炎症例は特徴的な皮膚症状および軽度の筋症状で初発することが多いため,病初期には軽症である抗Mi-2抗体陽性例と区別することが難しい.そのため,自験例のように特徴的な皮膚症状を呈し,筋症状が軽微な症例では,抗Mi-2抗体の検索が予後を推定するうえで重要と考えられた.
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