Japanese
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特集 4疾患からみる膠原病のいま
症例報告
抗ss-DNA抗体が陽性を示した好酸球性筋膜炎の1例
Eosinophilic Fasciitis with Positive Anti-single Stranded-DNA Antibody
伊藤 満
1
,
丹羽 宏文
1
,
高橋 智子
1
,
松山 かなこ
1
,
川村 真吾
2
,
森田 浩之
3
,
清島 真理子
1
Mitsuru ITO
1
,
Hirofumi NIWA
1
,
Tomoko TAKAHASHI
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
Shingo KAWAMURA
2
,
Hiroyuki MORITA
3
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2同,整形外科
3同,総合内科
キーワード:
好酸球性筋膜炎
,
深在性モルフェア
,
抗ss-DNA抗体
Keyword:
好酸球性筋膜炎
,
深在性モルフェア
,
抗ss-DNA抗体
pp.1808-1812
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001667
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60歳,女性。2年前から両下肢の倦怠感や疼痛,浮腫を自覚していた。関節リウマチと診断され,メトトレキサート,プレドニゾロン,アダリムマブを投与されたが無効であったため当科を初診した。四肢遠位部の皮膚硬化,伸展障害がみられ,抗ss-DNA IgG抗体が陽性であった。MRIで両下腿筋膜に沿って高信号域がみられ,病理では真皮深層の膠原線維の増生,筋膜の肥厚とリンパ球浸潤を呈した。好酸球性筋膜炎と診断し,ステロイドパルス療法,後療法としてプレドニゾロン40mg/日,メトトレキサート,早期からのリハビリテーションを開始した。皮膚硬化や関節可動域は改善し,それに一致して抗ss-DNA抗体価も低下した。抗ss-DNA抗体価は好酸球性筋膜炎の病勢マーカーとなり得る可能性が示唆された。
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