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特集 膠原病
片側性の顔面紅斑を初発とした抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-MDA5 antibody-positive dermatomyositis with unilateral facial erythema
松本 紗良
1,2
,
岡本 芳伸
2
,
前田 進太郎
1
,
松下 貴史
1
Sara MATSUMOTO
1,2
,
Yoshinobu OKAMOTO
2
,
Shintaro MAEDA
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
1金沢大学附属病院,皮膚科(主任:松下貴史教授)
2福井県立病院,皮膚科
キーワード:
抗MDA5抗体
,
皮膚筋炎
,
片側性
Keyword:
抗MDA5抗体
,
皮膚筋炎
,
片側性
pp.1175-1178
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004698
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56歳,女性。初診1カ月前より左頰部に発赤腫脹が出現した。丹毒疑いで抗菌薬が投与されるも改善なく当科を紹介受診した。手背にGottron丘疹がみられた。筋原性酵素は正常だったがフェリチンが高値で,抗MDA5抗体価が高力価陽性であった。皮膚筋炎と診断した。CTで間質性肺炎像はなかった。ステロイドパルス療法,シクロホスファミドパルス療法,高用量プレドニゾロン内服,タクロリムス内服にて紅斑は消退し,間質性肺炎が出現することなく病勢をコントロールし得た。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の疾患活動性と,抗MDA5抗体価,フェリチンが相関することが示唆されており,病勢の評価に有用である。片側性の紅斑であっても皮膚筋炎が否定できない場合があり,鑑別にあげる必要がある。
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