Japanese
English
症例
鼠径管に発生した異所性子宮内膜症の1例
Ectopic endometriosis in the inguinal canal
梅田 由貴
1
,
帆足 俊彦
1
,
江崎 英子
1
,
市山 進
1
,
尾崎 紗恵子
1
,
市川 侑里
1
,
大滝 薫
1
,
加茂 沢子
1
,
明樂 重夫
1
,
青木 悠人
1
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Yuki UMEDA
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Eiko ESAKI
1
,
Susumu ICHIYAMA
1
,
Saeko OZAKI
1
,
Yuri ICHIKAWA
1
,
Kaoru OTAKI
1
,
Sawako KAMO
1
,
Shigeo AKIRA
1
,
Yuto AOKI
1
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
異所性子宮内膜症
,
鼠径管
,
子宮円索
Keyword:
異所性子宮内膜症
,
鼠径管
,
子宮円索
pp.1964-1967
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002969
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32歳,女性。1年前より月経前後や咳嗽時に右鼠径部に疼痛が誘発される皮下腫瘤を自覚した。右鼠径部に有痛性・弾性硬の皮下腫瘤を触知し,MRIでは同部位に多房性の腫瘤を認めた。確定診断のため切除を行ったところ,腫瘤は鼠径管内に存在した。病理組織検査では,線維筋性組織内に島状の内膜様組織が散見され,鼠径管内に生じた子宮内膜症と診断した。異所性子宮内膜症に特徴的な画像所見はなく,月経随伴症状を伴わない場合,鼠径部に腫瘤を生じる他の疾患との鑑別が困難であり,治療の主体となる診療科の決定が困難な場合がある。生殖年齢女性の鼠径部に有痛性腫瘤がある場合は,本疾患を考慮し,詳細な問診を行う必要があると考える。
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