Japanese
English
症例
各診療科の協力で切除し得た宗教的輸血拒否患者のびまん性神経線維腫
Successful Resection of Diffuse Neurofibroma in a Patient of Jehovah’s Witnesses who Refuses Blood Transfusion in Cooperation with Multiple Hospital Departments
立花 宏太
1
,
山﨑 修
1
,
光井 聖子
1
,
山下 珠代
1
,
岩月 啓氏
1
,
森実 真
1
,
西森 久和
2
,
生口 俊浩
3
,
坂野 彩
4
,
谷口 新
4
,
小林 求
4
,
森田 幸子
5
,
橋本 倫子
5
Kota TACHIBANA
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Seiko MITSUI
1
,
Tamayo YAMASHITA
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Shin MORIZANE
1
,
Hisakazu NISHIMORI
2
,
Toshihiro IGUCHI
3
,
Aya BANNO
4
,
Arata TANIGUCHI
4
,
Motomu KOBAYASHI
4
,
Sachiko MORITA
5
,
Tomoko HASHIMOTO
5
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学(主任:森実 真教授)
2岡山大学病院,血液・腫瘍内科
3同,放射線科
4同,麻酔・蘇生科
5同,医療安全管理部
キーワード:
びまん性神経線維腫
,
神経線維腫症1型
,
特発性血小板減少性紫斑病
,
エホバの証人
Keyword:
びまん性神経線維腫
,
神経線維腫症1型
,
特発性血小板減少性紫斑病
,
エホバの証人
pp.1303-1306
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001506
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69歳,女性。神経線維腫1型に伴うびまん性神経線維腫と特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を合併。宗教的輸血拒否患者。25年前より右下腹部の腫瘤が徐々に増大してきていた。2016年当科を初診し,手術を計画したが,宗教上の輸血療法不能を理由に中止となった。2017年腫瘤の増大と表面の紫斑が出現した。腫瘤表面に拳大の紫斑と内部に硬結を触知,貧血の進行を認め,腫瘤内出血が疑われ緊急入院した。医療安全上の対応と周術期の対策を各科・各部署の協力で検討した。ITPに対してプレドニゾロン内服,術前に動脈塞栓術を施行後,術中の閉鎖回路による希釈式自己血灌流のうえ,術中出血は200mlで腫瘍を切除できた。院内の医療連携システムの充実が重要である。
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