Japanese
English
症例
ニボルマブにより生じた無筋症性皮膚筋炎の1例
Clinically Amyopathic Dermatomyositis Induced by Nivolumab
保利 純子
1
,
村松 奈美
1
,
吉富 惠美
1
,
荒川 謙三
1
Junko HORI
1
,
Nami MURAMATSU
1
,
Emi YOSITOMI
1
,
Kenzo ARAKAWA
1
1岡山済生会総合病院,皮膚科(主任:荒川謙三診療部長)
キーワード:
ニボルマブ
,
無筋症性皮膚筋炎
Keyword:
ニボルマブ
,
無筋症性皮膚筋炎
pp.647-651
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001353
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67歳,男性。右上葉原発性肺腺癌の肺転移増悪がありニボルマブ投与を開始した。8回投与後から肘・頭部に皮疹が出現し,16回投与後,当科を紹介受診した。上背部,下腹部に浮腫性紅斑とGottron徴候,爪囲紅斑を認め,病理組織とあわせて皮膚筋炎と診断した。筋症状はなく,自己抗体陰性であった。ニボルマブ中止とプレドニゾロン20mg/日投与で皮疹は改善し,プレドニゾロン中止後も皮疹の再燃なく,ニボルマブ投与を再開した。再開後,手背に角化性紅色丘疹が少数再燃したが,ステロイド外用のみで皮疹は軽快した。ニボルマブ投与による皮膚筋炎の副反応はまれであるが,適応拡大に伴い今後ニボルマブの使用は増加すると考えられ,皮膚科医が注意すべき症例と考えた。
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