Japanese
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特集 膠原病
食道癌術後から遅発性に筋症状が出現した抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-TIF1-γ antibody-positive dermatomyositis with delayed onset of myositis after esophageal cancer surgery
北内 裕里恵
1
,
福地 健祐
1
,
杉山 智子
1
,
山崎 圭介
1
,
島内 隆寿
1
,
伊藤 泰介
1
,
町田 暁
2
,
本田 哲也
1
Yurie KITAUCHI
1
,
Kensuke FUKUCHI
1
,
Tomoko SUGIYAMA
1
,
Keisuke YAMAZAKI
1
,
Takatoshi SHIMAUCHI
1
,
Taisuke ITO
1
,
Satoru MACHIDA
2
,
Tetsuya HONDA
1
1浜松医科大学,皮膚科学講座(主任:本田哲也教授)
2町田皮膚科医院,浜松市
キーワード:
抗TIF1-γ抗体
,
皮膚筋炎
,
無筋症性皮膚筋炎
,
食道癌
,
筋症状
Keyword:
抗TIF1-γ抗体
,
皮膚筋炎
,
無筋症性皮膚筋炎
,
食道癌
,
筋症状
pp.1985-1988
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004301
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77歳,男性。定型的な皮疹を呈し抗TIF1-γ抗体陽性であったが,筋症状や筋原性酵素上昇を欠いていたため無筋症性皮膚筋炎と診断した。診断後に食道癌を認め,胸腔鏡下食道亜全摘出術とリンパ節郭清が施行された。皮疹は消退傾向にあったが,術後44日目に皮疹の再燃,筋原性酵素の上昇,四肢近位筋の筋力低下を認めた。遅発性に筋症状が出現した皮膚筋炎として,ステロイド全身投与,免疫グロブリン大量静注療法を行った。筋原性酵素は速やかに低下し,筋症状は緩徐に改善傾向を示した。抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎で,診断時に筋症状を欠く症例であっても,ときに悪性腫瘍治療後に筋症状が出現することがあるため注意を要する。
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