Japanese
English
症例
皮下膿瘍を形成し経皮的に自然排出された耳下腺唾石の1例
Parotid Sialolith Discharged Spontaneously Through the Skin after a Subcutaneous Abscess Formation
野村 隼人
1
,
村松 奈美
1
,
野坂 睦子
1
,
吉富 惠美
1
,
荒川 謙三
1
Hayato NOMURA
1
,
Nami MURAMATSU
1
,
Mutsuko NOSAKA
1
,
Emi YOSHITOMI
1
,
Kenzo ARAKAWA
1
1岡山済生会総合病院,皮膚科(主任:荒川謙三診療顧問)
キーワード:
唾石
,
唾石症
,
耳下腺
,
化膿性耳下腺炎
,
皮下膿瘍
Keyword:
唾石
,
唾石症
,
耳下腺
,
化膿性耳下腺炎
,
皮下膿瘍
pp.1616-1619
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002221
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75歳,女性。3年前,右耳下部に圧痛を伴う腫脹が出現したため耳鼻科を受診し,唾石症と化膿性耳下腺炎の診断にてレボフロキサシン内服で軽快した。その後は自覚症状なく経過していたが,2カ月前から右耳前部に無痛性の腫脹が生じたため当科を受診した。超音波検査では,右耳下腺内に粗大高エコーがあり,高エコーから皮膚に連続して不整な低エコーがみられた。その2週間後に腫脹が急激に増大し,経皮的排膿とともに結石も排出された。耳下腺唾石症に化膿性耳下腺炎を合併した結果,皮下膿瘍を形成し,排膿とともに唾石が経皮的に自然排出されたと考えた。頰部の腫脹をみた場合には耳下腺疾患も念頭に置く必要がある。
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