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Rinsho Hifuka Volume 79, Issue 6 （May 2025）

臨床皮膚科 79巻6号（2025年5月発行）

Japanese English

症例報告

無筋症性皮膚筋炎に生じた白癬性肉芽腫の1例 A case of trichophytic granuloma associated with amyopathic dermatomyositis 山田陽三 ¹ , 葉乃彰 ² , 安澤数史 ³ Yozo YAMADA ¹ , Noriaki YOU ² , Kazushi ANZAWA ³ ¹加古川中央市民病院皮膚科 ²加古川中央市民病院リウマチ・膠原病内科 ³金沢医科大学皮膚科 ¹Division of Dermatology, Kakogawa Central City Hospital, Kakogawa, Japan ²Division of Clinical Immunology, Kakogawa Central City Hospital, Kakogawa, Japan ³Department of Dermatology, Kanazawa College of Medicine, Kanazawa, Japan キーワード：白癬性肉芽腫 , 過剰肉芽様結節 , Thricophyton rubrum , 免疫抑制状態 , 無筋症性皮膚筋炎 Keyword: 白癬性肉芽腫 , 過剰肉芽様結節 , Thricophyton rubrum , 免疫抑制状態 , 無筋症性皮膚筋炎 pp.421-426

発行日 2025年5月1日 Published Date 2025/5/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790060421

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要約　52歳，男性．抗MDA5抗体陽性無筋症性皮膚筋炎に対してプレドニゾロン，免疫抑制剤内服，シクロホスファミド間歇大量静注療法にて約4か月間治療中に，左3足趾の後爪郭に発赤腫脹が出現した．切開したところ排膿を認め爪甲は脱落した．脱落した爪甲部分は上皮化せず，徐々に過剰肉芽様結節となり後爪郭も腫脹してきた．過剰肉芽様結節の真皮内に菌体を伴う炎症細胞浸潤を認め，真菌培養よりTrichophyton属による深在性白癬と診断した．イトラコナゾール，テルビナフィン内服に抵抗性であり外科的切除を行った．切除標本の真菌培養，PCR法による遺伝子解析にてTrichophyton rubrumと同定した．全摘組織で肉芽腫を認め白癬性肉芽腫と診断した．免疫抑制剤の投与中に創部の治癒が遷延した場合は本症も疑い皮膚生検，真菌学的な精査が診断に重要と考えた．