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特集 血管炎・血行障害
ミノサイクリン塩酸塩による薬剤性皮膚型結節性多発動脈炎の1例
Drug-induced Cutaneous Polyarteritis Nodosa Due to Minocycline
大熊 未佳
1
,
笹木 慶子
1
,
戸井 洋一郎
1
,
大岩 寛
2
Mika OKUMA
1
,
Keiko SASAKI
1
,
Yoichiro TOI
1
,
Hiroshi OIWA
2
1広島市立広島市民病院,皮膚科(主任:戸井洋一郎主任部長)
2同,リウマチ・膠原病科
キーワード:
ミノサイクリン塩酸塩
,
結節性多発動脈炎
,
薬剤性血管炎
Keyword:
ミノサイクリン塩酸塩
,
結節性多発動脈炎
,
薬剤性血管炎
pp.461-464
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001299
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44歳,男性。痤瘡に対してミノサイクリン塩酸塩を3年前から内服していた。4カ月前より発熱,両下腿の紅斑と疼痛が出現した。両下腿の不規則網状の紅褐色斑はいずれも浸潤を触れ,足趾にしびれを認めた。皮膚生検では動脈周囲に炎症細胞が多数浸潤していた。病歴とあわせて薬剤性皮膚型結節性多発動脈炎を疑い,ミノサイクリン塩酸塩の内服を中止した。持続していた微熱は解熱剤を使用せずに数日で改善し,皮疹も数週間で色素沈着を残して軽快した。ミノサイクリン塩酸塩を継続投与中に新たな発熱,皮疹などの症状が出現したときには,薬剤性血管炎の可能性を考慮するべきである。
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