Japanese
English
症例
ミノサイクリン塩酸塩による汎発性皮膚色素沈着症の1例
Generalized Cutaneous Hyperpigmentation Caused by Minocycline
森 美穂
1
,
村松 正法
1
,
福原 祐衣
1
,
川内 康弘
1
Miho MORI
1
,
Masanori MURAMATSU
1
,
Yui FUKUHARA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
ミノサイクリン塩酸塩
,
皮膚色素沈着症
Keyword:
ミノサイクリン塩酸塩
,
皮膚色素沈着症
pp.1277-1281
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001500
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66歳,男性。2016年7月に左胸痛,呼吸苦を自覚し,当院救急外来を受診した。左胸膜炎の診断で呼吸器内科に入院した。同年8月よりミノサイクリン塩酸塩200mg/日を含む多種抗菌薬を投与開始した。2017年3月に全身皮膚の黒色変化に気づき,当科を受診した。背部より皮膚生検を施行したところ,表皮に基底層を中心としたメラニンの沈着,真皮にメラノファージを認め,経過とあわせ,ミノサイクリン塩酸塩による汎発性皮膚色素沈着症と診断した。Baslerらは色素沈着の型をⅠ~Ⅳ型に分けており,色素沈着の分布および病理組織学的所見より,自験例をⅢ型と診断した。過去の症例において汎発性皮膚色素沈着を呈した症例はまれである。
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