Japanese
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特集 膠原病
腋窩リンパ節腫脹を契機に診断された全身性エリテマトーデスの1例
Systemic Lupus Erythematosus Diagnosed by Axillary Lymphadenopathy
大熊 未佳
1
,
笹木 慶子
1
,
戸井 洋一郎
1
,
大岩 寛
2
Mika OKUMA
1
,
Keiko SASAKI
1
,
Yoichiro TOI
1
,
Hiroshi OIWA
2
1広島市立広島市民病院,皮膚科(主任:戸井洋一郎部長)
2同,リウマチ膠原病科
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
リンパ節腫脹
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
リンパ節腫脹
pp.1841-1844
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001071
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50歳,男性。1週間前から抗菌薬不応性の右腋窩リンパ節腫脹,疼痛,発熱があり当科を初診した。CTにて全身のリンパ節腫脹を認め,リンパ節生検を予定するも約10日で消退した。その後,両大腿に点状紅斑が多発した。生検にて液状変性と基底膜部へのIgG,C3,C1q沈着を認めた。抗ds-DNA抗体陽性,ループス腎炎,精神症状の合併などACR 5項目を満たし,全身性エリテマトーデス(SLE)と診断した。入院後プレドニゾロン60mgより内服,シクロホスファミドパルス療法2コースを行い,入院52日目に軽快退院した。SLEは多彩な皮膚症状を呈し,診断に苦慮することが少なくない。リンパ節腫脹を初発症状とするSLEの症例は多くはないが,SLEのリンパ節腫脹の特徴を理解し,診断においてSLICC分類でスクリーニングを行い,ACR分類で誤診断がないか確認することが,より正確なSLEの診断につながるだろう。
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