Japanese
English
症例報告
点状集簇性母斑様の特異な臨床像を呈したミノサイクリン塩酸塩による色素沈着症の1例
A case of minocycline hydrochloride-induced pigmentation mimicking clinical presentation of congenital melanocytic nevus
野崎 尋意
1
,
澁谷 貴史
1
,
土井 春樹
1
,
堀 仁子
1
,
本間 大
1
,
山本 明美
1
,
松尾 忍
2
Hiroyoshi NOZAKI
1
,
Takashi SHIBUYA
1
,
Haruki DOI
1
,
Masako MINAMI-HORI
1
,
Masaru HONMA
1
,
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
,
Shinobu MATSUO
2
1旭川医科大学皮膚科学講座
2旭川市
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical University, Asahikawa, Japan
2Asahikawa, Japan
キーワード:
ミノサイクリン塩酸塩
,
慢性色素性紫斑
,
Schamberg病
,
ダーモスコピー
Keyword:
ミノサイクリン塩酸塩
,
慢性色素性紫斑
,
Schamberg病
,
ダーモスコピー
pp.675-678
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204855
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要約 58歳,男性に生じたミノサイクリン塩酸塩による色素沈着症を経験した.再燃を繰り返す尋常性痤瘡に対して,断続的ではあるが,長期間のミノサイクリン塩酸塩内服歴(計15年,総投与量191.6g)があった.右下腿伸側に点状黒色色素斑が集簇し比較的規則的に配列していたため点状集簇性母斑などのメラノサイト病変との鑑別を要した.自験例の特異な臨床像は,慢性色素性紫斑,特に周辺に点状紫斑を伴うSchamberg病のような病態が前駆し,これにミノサイクリン塩酸塩による色素沈着が生じることで形成されたのではないかと推定した.
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