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特集 薬疹・薬物障害
カルボシステインによる多発性固定薬疹の1例
Multiple Fixed Drug Eruption Due to S-Carboxymethyl-L-cysteine
大原 香子
1
,
中村 陽子
1
Kyoko OHARA
1
,
Yoko NAKAMURA
1
1大原医院
キーワード:
カルボシステイン
,
固定薬疹
,
チオジグリコール酸
,
パッチテスト
Keyword:
カルボシステイン
,
固定薬疹
,
チオジグリコール酸
,
パッチテスト
pp.12-16
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001148
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59歳,男性。カルボシステイン内服2日後に頭部,顔面,口唇,体幹・四肢に約50個の紅斑,紫紅色斑が出現した。パッチテストの結果,50%チオジグリコール酸が皮疹部(+),無疹部(++)で,カルボシステインの固定薬疹と診断した。チオジグリコール酸のパッチテスト12例の報告で検討を行った結果,無疹部陽性率が70%と高い一方,皮疹部,無疹部ともにカルボシステイン陽性例や,チオジグリコール酸陰性例もある。チオジグリコール酸の刺激性反応の報告があり,健常人5人で10%,30%,50%チオジグリコール酸のパッチテストを行ったが全例で陰性であった。低濃度と高濃度の複数濃度でのパッチテストが必要と考えた。
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