Japanese
English
症例
トラネキサム酸およびL-カルボシステインによる多発性固定薬疹の1例
Multiple fixed drug eruption due to tranexamic acid and L-carbocisteine
東郷 朋佳
1
,
柳澤 宏人
1
,
宮野 恭平
1
,
常深 祐一郎
1
,
中村 晃一郎
1
,
倉持 朗
1
,
土田 哲也
1
Tomoka TOGO
1
,
Hirohito YANAGISAWA
1
,
Kyohei MIYANO
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
,
Akira KURAMOCHI
1
,
Tetsuya TSUCHIDA
1
1埼玉医科大学病院,皮膚科(主任:中村晃一郎教授)
キーワード:
トラネキサム酸
,
L-カルボシステイン
,
固定薬疹
,
オープンパッチテスト
Keyword:
トラネキサム酸
,
L-カルボシステイン
,
固定薬疹
,
オープンパッチテスト
pp.646-650
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002544
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28歳,男性。トラネキサム酸,L-カルボシステイン,トスフロキサシントシル酸塩水和物を服用後,陰部と口唇・口腔内に刺激感を自覚し,その後,口唇,陰茎部にびらんが出現した。臨床症状,皮疹部の病理組織学的所見より固定薬疹と診断した。トラネキサム酸,L-カルボシステイン,トスフロキサシントシル酸塩水和物を用いて口唇部にオープンパッチテストを施行した。トラネキサム酸,L-カルボシステイン塗布後に口唇の刺激感,浮腫が出現し,陽性と判定した。両薬剤によって生じた多発性固定薬疹と診断した。現在まで両薬剤の関与した固定薬疹の報告例はなく,また診断にはオープンパッチテストが有用であった。
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