Japanese
English
症例
カルボシステインによる多発性固定薬疹の1例
Multiple Fixed Drug Eruption Due to Carbocystein
髙橋 美咲
1
,
福田 英嗣
1
Misaki TAKAHASHI
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣准教授)
キーワード:
固定薬疹
,
カルボシステイン
,
内服誘発テスト
,
時間薬理学
,
チオジグリコール酸
Keyword:
固定薬疹
,
カルボシステイン
,
内服誘発テスト
,
時間薬理学
,
チオジグリコール酸
pp.1239-1243
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000874
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11歳,女児。1カ月前と1週間前に腋窩,大腿,腰部に褐色斑が出現した。症状出現前に上気道炎に対しカルボシステインを含む多数の薬剤を内服していた。初診時,腋窩,大腿,腰部に比較的境界明瞭な褐色斑がみられた。固定薬疹を疑いカルボシステインとチオジグリコール酸によるパッチテストおよび内服誘発テストを施行した。パッチテストは陰性で,カルボシステイン朝内服では皮疹は誘発されず,朝昼夕内服にて2日目の夜に褐色斑上に紅斑が出現した。以上より,カルボシステインによる固定薬疹と診断した。本薬による固定薬疹の内服誘発テストでは,症状の出現に夜間の主要代謝産物であるチオジグリコール酸がある程度の量必要であるため,夕も含めて数日間連続した内服を要する。
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