Japanese
English
症例
涙道閉塞をきたした抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡の1例
Anti-laminin-332 Mucous Membrane Pemphigoid Associated with Lacrimal Duct Obstruction
藤本 裕子
1
,
斎藤 まり
1
,
妹尾 明美
1
,
牧原 亜矢子
2
,
眞部 恵子
3
,
青山 裕美
4
,
西江 渉
5
,
石井 文人
6
,
橋本 隆
6
,
村田 晶子
7
Yuko FUJIMOTO
1
,
Mari SAITO
1
,
Akemi SENOO
1
,
Ayako MAKIHARA
2
,
Keiko MANABE
3
,
Yumi AOYAMA
4
,
Ayumu NISHIE
5
,
Norito ISHII
6
,
Takashi HASHIMOTO
6
,
Akiko MURATA
7
1三豊総合病院,皮膚科(主任:妹尾明美部長)
2香川県立中央病院,皮膚科
3岡山医療センター,皮膚科
4川崎医科大学,皮膚科,教授
5北海道大学,皮膚科
6久留米大学,皮膚科
7三豊総合病院,眼科
キーワード:
抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡
,
涙道閉塞
,
血漿交換
Keyword:
抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡
,
涙道閉塞
,
血漿交換
pp.2023-2028
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001123
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73歳,女性。2週間前より腋窩に水疱が出現し,ステロイド外用するも皮疹が拡大,口腔内びらんや結膜炎を生じ,当科を紹介受診した。プレドニゾロン20mg内服開始後も水疱が新生し,食事困難となり入院した。ステロイドパルス後も病勢は強く,血漿交換を開始した。数日後より水疱新生が減少し,2週間でびらんは上皮化した。免疫ブロット法で抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡と診断した。また経過中流涙を認め,眼科にて眼球癒着・涙点閉塞と診断され,皮膚の病勢が落ち着いた後に涙管チューブ挿入術を施行した。その後も2年間悪性腫瘍の合併なく,ステロイドも漸減中止している。本疾患はまれで難治な疾患であり,診断技術が向上した現在,さらなる症例の蓄積が必要と考える。
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