Japanese
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症例報告
抗ラミニン332粘膜類天疱瘡の1例―本邦報告例のまとめ
A case of anti-laminin 332 mucous membrane pemphigoid and the survey of Japanese literature
辻 真紀
1
,
白山 純実
1
,
今中 愛子
1
,
井上 千津子
1
,
八幡 陽子
1
,
橋本 隆
2
Maki TSUJI
1
,
Yoshimi SHIROYAMA
1
,
Aiko IMANAKA
1
,
Chizuko INOUE
1
,
Yoko YAHATA
1
,
Takashi HASHIMOTO
2
1大手前病院皮膚科
2久留米大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology,Otemae Hospital,Osaka,Japan
2Department of Dermatology,Kurume University School of Medicine,Kurume,Japan
キーワード:
粘膜類天疱瘡
,
ラミニン332
,
眼瞼眼球結膜癒着
,
免疫ブロット法
Keyword:
粘膜類天疱瘡
,
ラミニン332
,
眼瞼眼球結膜癒着
,
免疫ブロット法
pp.459-463
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102640
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要約 70歳,女性.2007年9月頃から体幹に水疱・びらん,口腔内びらん,眼球結膜充血が出現した.病理組織学的には表皮下水疱.蛍光抗体直接法では粘膜基底膜部にIgG,C3の線状沈着を認め,1M食塩水剝離ヒト皮膚を用いた蛍光抗体間接法では真皮側に陽性であった.免疫ブロット法にてラミニン332のγ2サブユニットに陽性であり,抗ラミニン332粘膜類天疱瘡と診断した.プレドニゾロン40mg/日内服開始するも眼瞼眼球結膜癒着が出現したため,ステロイドパルス(ソル・メドロール®1,000mg/日3日間)を2回施行し,その後経過良好でステロイドを漸減・中止することができた.本邦では1996年以降22例のラミニン332粘膜類天疱瘡が報告されている.
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