症例
抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡の1例
北野 文朗
1
,
森川 博文
,
亀頭 晶子
,
行徳 英一
,
大山 文悟
,
橋本 隆
,
田中 暁生
1広島県立広島病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
組織移植
,
眼瞼疾患
,
結膜疾患
,
経口投与
,
羊膜
,
類天疱瘡-水疱性
,
間接蛍光抗体法
,
眼瞼形成術
,
免疫沈降反応
,
静脈内注射
,
Kalinin
,
Prednisolone Hemisuccinate
Keyword:
Administration, Oral
,
Amnion
,
Conjunctival Diseases
,
Eyelid Diseases
,
Injections, Intravenous
,
Pemphigoid, Bullous
,
Prednisolone
,
Tissue Transplantation
,
Blepharoplasty
,
Fluorescent Antibody Technique, Indirect
,
Immunoprecipitation
,
Prednisolone Hemisuccinate
,
Kalinin
pp.1849-1852
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081152
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52歳女。1週間前より前胸部に水疱が出現し、徐々に拡大した。半年前に前鼻孔癒着性狭窄に対する手術歴があり、受診時には躯幹を中心に小豆大から胡桃大の紅斑、水疱、びらんが散在し、口腔粘膜の潰瘍、両眼瞼・眼球結膜の炎症と癒着を認めた。血清中の抗BP 180抗体、抗デスモグレイン-1抗体、抗デスモグレイン-3抗体はいずれも陰性で、病理組織所見では表皮下水疱を形成しており、1M食塩水剥離皮膚を基質とした蛍光抗体間接法にて真皮側にIgGの沈着を認めた。免疫沈降法にて患者血清はラミニン332の165kDa α3サブユニット、145kDa α3サブユニットに反応したことから抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡と診断した。プレドニゾロン内服で皮膚症状は抑制できたが、眼球・眼瞼粘膜の病変は難治であり、多剤併用療法を行うも最終的に失明した。
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