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特集 膠原病
初診1年後に卵巣明細胞性境界悪性腫瘍が診断された抗TIF1抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-TIF1 Antibody-positive Dermatomyositis Followed by Ovarian Borderline Malignant Tumor Diagnosed After 1 Year
澤田 香織
1
,
加納 美優
1
,
前田 進太郎
1
,
松下 貴史
1
,
濱口 儒人
1
,
竹原 和彦
1
,
東 晃
2
,
舟本 寛
3
Kaori SAWADA
1
,
Miyu KANO
1
,
Shintaro MAEDA
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
,
Akira HIGASHI
2
,
Hiroshi FUNAMOTO
3
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚分子病態学(主任:竹原和彦教授)
2富山赤十字病院,皮膚科,部長
3富山県立中央病院,産婦人科,部長
キーワード:
皮膚筋炎
,
悪性腫瘍
,
抗TIF1抗体
Keyword:
皮膚筋炎
,
悪性腫瘍
,
抗TIF1抗体
pp.1837-1840
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001070
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60歳,女性。5年前,顔面に紅斑が出現した。ヘリオトロープ疹,Gottron徴候,爪囲紅斑を認めた。免疫沈降法で抗TIF1抗体陽性であった。自覚的な筋力低下はなかった。以上の所見から皮膚筋炎と診断した。初回精査では悪性腫瘍の合併はなかったが,初診1年後に右卵巣明細胞性境界悪性腫瘍と診断された。なお,経過中に臨床的な筋炎所見は認めず,ステロイド外用剤のみで経過観察されていた。抗TIF1抗体陽性例では皮膚筋炎の診断後に悪性腫瘍が見つかることがあるため,初診時に悪性腫瘍を合併していなくても,一定期間は悪性腫瘍に注意して経過観察することが重要である。
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