Japanese
English
症例
心筋梗塞後に発症した中毒性表皮壊死症の1例
Toxic Epidermal Necrolysis Occurring After Myocardial Infarction
柴田 知之
1
,
武藤 潤
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 大輔
1
,
下田 昌弘
2
Tomoyuki SHIBATA
1
,
Jun MUTO
1
,
Yuichiro OSHIMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Masahiro SHIMODA
2
1愛知医科大学,皮膚科(主任:渡辺大輔教授)
2同,循環器内科
キーワード:
中毒性表皮壊死症
,
toxic epidermal necrolysis
,
ステロイドパルス療法
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ロスバスタチンカルシウム
Keyword:
中毒性表皮壊死症
,
toxic epidermal necrolysis
,
ステロイドパルス療法
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ロスバスタチンカルシウム
pp.637-641
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001351
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53歳,男性。心筋梗塞後に投与されたロスバスタチンカルシウム内服開始22日後より紅斑が出現し,当科を紹介受診した。38°C台の発熱があり,皮疹は体幹でtarget lesionを呈し,四肢に水疱と口唇のびらんがみられた。入院後ステロイドパルス療法を施行したが,全身に広範囲の表皮剝離とNikolsky現象がみられ中毒性表皮壊死症(TEN)と診断した。ステロイドパルス療法施行後も病勢が進行したため,免疫グロブリン大量静注療法を追加し皮疹は徐々に軽快した。薬剤リンパ球刺激試験でロスバスタンチンカルシウムが陽性であった。これまで本邦においてロスバスタチンカルシウムなどのHMG-CoA還元酵素阻害薬によるTENの症例報告はなく,まれと考えられた。
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