Japanese
English
症例
Granulomatous Pigmented Purpuric Dermatosisの1例
Granulomatous Pigmented Purpuric Dermatosis
小野江 明日香
1
,
松浦 大輔
1
,
照井 正
2
,
落合 豊子
1
Asuka ONOE
1
,
Daisuke MATSUURA
1
,
Tadashi TERUI
2
,
Toyoko OCHIAI
1
1日本大学病院,皮膚科(主任:照井 正教授)
2日本大学医学部,皮膚科学分野
キーワード:
granulomatous pigmented purpuric dermatosis
,
特発性色素性紫斑
,
肉芽腫
,
ヘモジデリン貪食細胞
Keyword:
granulomatous pigmented purpuric dermatosis
,
特発性色素性紫斑
,
肉芽腫
,
ヘモジデリン貪食細胞
pp.1379-1383
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000922
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77歳,女性。既往歴に高脂血症,糖尿病,高血圧がある。1年半前から出現した両下腿と足背の皮疹を主訴に来院した。初診時,両足背と下腿に紅褐色斑と紅褐色丘疹が多発し,多数の点状紫斑を伴っていた。臨床的に特発性色素性紫斑を疑ったが,病理組織所見では真皮上層に沿って異物や乾酪壊死のない肉芽腫がみられ,ヘモジデリン貪食細胞を伴っていた。血清リウマトイド因子陽性であった。以上よりgranulomatous pigmented purpuric dermatosisと診断した。自験例における肉芽腫形成機序は不明であるが,高脂血症などによる微小血管障害が発症要因のひとつではないかと考えた。すなわち,赤血球の血管外漏出,ヘモジデリン沈着をおこし,血清学的免疫異常などが何らかの誘因となり,ヘモジデリン貪食細胞に対する肉芽腫反応を惹起したと推測した。
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