Japanese
English
症例
短期間で消退した後天性穿孔性皮膚症
Acquired Perforating Dermatosis Fading Away in a Short Period
遠藤 未希
1
,
原 弘之
1
,
松浦 大輔
1
,
落合 豊子
1
,
照井 正
2
Miki ENDO
1
,
Hiroyuki HARA
1
,
Daisuke MATSUURA
1
,
Toyoko OCHIAI
1
,
Tadashi TERUI
2
1日本大学病院,皮膚科
2日本大学医学部附属板橋病院,皮膚科(主任:照井 正教授)
キーワード:
acquired perforating dermatosis
,
後天性穿孔性皮膚症
,
治療
,
透析療法
Keyword:
acquired perforating dermatosis
,
後天性穿孔性皮膚症
,
治療
,
透析療法
pp.1271-1274
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000881
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68歳,男性。糖尿病,慢性腎臓病のため9年前から血液透析を受けている。2週間前から,両側の肩甲骨部から上腕,側腹部にかけて4.5~13mm大の,中央に黄色壊死物質が固着する丘疹,結節が多発散在してみられ,激しい瘙痒を伴っていた。一部ではケブネル現象が陽性であった。病理組織所見では病変の中央部でカップ状に陥凹し,好塩基性に染まる壊死物質が堆積し,周囲の表皮は軽度肥厚していた。Elastica van Gieson染色では変性した膠原線維束が経表皮性に排出していた。自験例を後天性穿孔性皮膚症と診断した。治療は前医の内服外用を変更しなかったが,血液透析の条件を変更した結果,瘙痒は軽快し,掻破しないことで比較的早期に皮疹が軽快した可能性が示唆された。
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