Japanese
English
症例報告
健常女性に発症した後天性穿孔性皮膚症の1例
A case of acquired perforating dermatosis developing on a healthy female
高橋 亜由美
1
Ayumi TAKAHASHI
1
1サンピエール病院皮膚科
1Division of Dermatology, Saint-Pierre Hospital, Takasaki, Japan
キーワード:
後天性穿孔性皮膚症
,
虫刺症
,
健常女性
Keyword:
後天性穿孔性皮膚症
,
虫刺症
,
健常女性
pp.1077-1080
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205906
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要約 49歳,女性.虫刺症罹患後に上背部に角栓を伴う紅色丘疹が多発した.病理組織学的所見より後天性穿孔性皮膚症と診断した.末梢血血液像,肝・腎機能,空腹時血糖,HbA1cおよび甲状腺機能は正常であった.抗ヒスタミン薬内服とステロイド軟膏外用で治療した.約1か月で初診時の紅色丘疹は色素沈着となるものの,その後,米粒大前後の痒疹様丘疹が出没を繰り返した.後天性穿孔性皮膚症は糖尿病や慢性腎不全に関連するデルマドロームと考えられている.しかし,一方で基礎疾患を持たない症例も報告されている.自験例は健常女性に虫刺症を契機に発症し,本症の発症要因として掻破行動が考えられた.
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