Japanese
English
症例
足趾骨髄炎の治療中に生じたメトロニダゾール脳症の1例
Metronidazole-induced Encephalopathy During the Treatment of Osteomyelitis of the Toe
尾松 淳
1
,
赤股 要
1
,
永井 幸司郎
1
,
遠山 聡
1
,
高橋 岳浩
1
,
吉崎 歩
1
,
浅野 善英
1
,
佐藤 伸一
1
Jun OMATSU
1
,
Kaname AKAMATA
1
,
Kojiro NAGAI
1
,
Satoshi TOYAMA
1
,
Takehiro TAKAHASHI
1
,
Ayumi YOSHIZAKI
1
,
Yoshihide ASANO
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学,皮膚科学教室(主任:佐藤伸一教授)
キーワード:
全身性強皮症
,
骨髄炎
,
メトロニダゾール脳症
,
メトロニダゾール
Keyword:
全身性強皮症
,
骨髄炎
,
メトロニダゾール脳症
,
メトロニダゾール
pp.1244-1248
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000875
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77歳,男性。全身性強皮症による右足趾潰瘍に合併した骨髄炎に対してメトロニダゾール投与を開始した。治療開始94日目から嚥下障害,舌音主体の構音障害,傾眠が出現し,頭部MRIでは小脳歯状核,脳梁膨大部に左右対称なT2強調画像/FLAIR高信号域がみられた。メトロニダゾール中止後5日目には嚥下障害は著明に改善,10日目の頭部MRIで高信号域はほぼ消失し,特徴的な臨床経過と画像所見よりメトロニダゾール脳症と診断した。メトロニダゾールを投与中の患者に小脳失調や構音障害の症状が生じた際は,メトロニダゾール脳症の可能性を念頭に置く必要がある。
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