Japanese
English
症例
皮膚リンパ管型を呈したMycobacterium marinum感染症の1例
Lymphocutaneous Type Mycobacterium marinum Infection
荻原 麻里
1
,
北見 由季
1
,
末木 博彦
1
Mari OGIHARA
1
,
Yuki KITAMI
1
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学教室(主任:末木博彦教授)
キーワード:
Mycobacterium marinum
,
皮膚リンパ管型
,
多剤併用治療
Keyword:
Mycobacterium marinum
,
皮膚リンパ管型
,
多剤併用治療
pp.1142-1146
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000836
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62歳,女性。ミドリフグとウーパールーパーを飼育中に発症したMycobacterium marinumによる非結核性抗酸菌症の症例を報告した。臨床は左拇指,左手関節から前腕にかけて有痛性の暗紅色結節が列序性に配列しリンパ管型を呈していた。治療はミノサイクリン塩酸塩(MINO)200mg/日を開始,菌を同定後レボフロキサシン(LVFX)500mg/日と温熱療法を追加し軽快した。近年,耐性菌出現予防の観点から本症には多剤併用治療が推奨されているが,明確な治療指針がない。今回2006~2016年の本邦報告例を集積し,治療内容について検討した。単剤,多剤にかかわらずMINOの使用例がもっとも多く,かつ有効であった。多剤併用療法ではMINOとクラリスロマイシンあるいはLVFXを併用するのが妥当だと考えられる。
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