Japanese
English
症例
全身性エリテマトーデスに蛋白漏出性胃腸症を合併した1例
Systemic Lupus Erythematosus with Protein-losing Gastroenteropathy
大井 梨紗子
1
,
小寺 雅也
1
,
稲坂 優
1
,
田中 義人
1
,
伊藤 有美
1
,
河村 実穂
1
Risako OI
1
,
Masanari KODERA
1
,
Yu INASAKA
1
,
Yoshihito TANAKA
1
,
Yumi ITO
1
,
Miho KOMURA
1
1中京病院,皮膚科(主任:小寺雅也部長)
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
蛋白漏出性胃腸症
,
ステロイド
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
蛋白漏出性胃腸症
,
ステロイド
pp.1100-1104
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000826
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27歳,女性。5年前に近医で全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されるも経過観察となっていた。1カ月前,悪心・頭痛があり近医を受診し,SLEの再燃が疑われ精査目的で当科を紹介受診した。当科でSLEと診断したが,臓器障害は認めずステロイド治療は行わなかった。しかし,同時に診断された抗リン脂質抗体症候群に対し抗凝固薬を開始した。初診1年後に腹痛・下痢・低アルブミン血症が出現し,腹部CT・消化管出血シンチグラフィにより蛋白漏出性胃腸症と診断した。SLE Disease Activity Index(SLEDAI)の評価では疾患活動性は軽度であったが,SLEの病勢増悪と判断しステロイド治療を開始し,腹部症状や低アルブミン血症は速やかに改善した。SLEDAIで評価が軽度であっても,総合的に重症度判定を行う必要がある。
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