Japanese
English
症例報告
若年者に生じた巨大痛風結節の1例
A case of giant gout nodule in a relatively young male
久田 智子
1
,
菅田 実穂
1
,
田中 義人
1
,
稲坂 優
1
,
伊藤 有美
1
,
小寺 雅也
1
,
上田 哲太郎
2
Satoko HISADA
1
,
Miho SUGATA
1
,
Yoshito TANAKA
1
,
Yu INASAKA
1
,
Yumi ITO
1
,
Masanari KODERA
1
,
Tetutaro UEDA
2
1独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院皮膚科
2独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院整形外科
1Division of Dermatology, JCHO Chukyo Hospital, Nagoya, Japan
2Division of Orthopedics, JCHO Chukyo Hospital, Nagoya, Japan
キーワード:
巨大痛風結節
Keyword:
巨大痛風結節
pp.177-181
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206277
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 39歳,男性.主訴は右足背の腫瘤.既往歴としては職場の検診で高尿酸血症を指摘されていたが,病院受診はしていなかった.また,今までに痛風関節炎の既往はなかった.約1年前に右足背,右手背,両膝蓋に皮下腫瘍が出現し,徐々に増大してきた.約1か月前より右足背の皮下腫瘤が潰瘍となり,同部の圧痛が出現したため受診した.右足背腫瘍の内容物は偏光顕微鏡像にて尿酸塩結晶であった.また,右足背のCTで,骨が結節を取り囲みひさしのように突き出るoverhanging marginを認めたことも痛風結節であると判断する有用な所見であった.整形外科にて痛風結節掻把術を施行され,腫瘤は縮小した.痛風結節の患者が,皮下腫瘤を主訴として最初に皮膚科を受診することもある.皮膚科医にとっても痛風結節の好発部位や特徴,画像所見などは必要な知識であると考える.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.